人を食ったハナシ

熊倉隆敏もっけ(勿怪) 』5巻(講談社アフタヌーンKC)を読了。
…正直、前の4巻がやや湿っぽかったので心配もしていたんですが、
や、今回おはなしの陰陽バランスがいいです。
晴れ女の芙美ちゃんとか。


      もっけ(5) (アフタヌーンKC)

地方在住のもっけ漫画としては、彼岸のものとの距離の捉え方がやはり絶妙。
それに、人と時間軸を加えた“檜原さん家とこの”姉妹の視点つーか。
#25「ツエザクラ」の何気なさ…もいいんですが、
#27の、旧家の一人娘なんて、はかなく見えても血脈絡みの根っこがしっかり在るし。(見鬼の静流ねーさんは、またも踏み込んでえらい目に)
崇り神は、おそろしいね。 >竃の神


どこか話の通じそうな山姥(ヤマウバ)も、鎌鼬(カマイタチ)も、
間合いをひとたび誤れば…という危うさが、人の境目とおなじで安易な馴れ合いを拒んでいる。
そこら辺が、路傍に祠や塚があって軽トラックで移動する、爺ちゃんの田舎風景に上手く乗せられているな、と。


後は27日刊行の鳴子ハナハルかみちゅ!』を予定。 ちと路線は違いますが。