さいしょの波休暇

電撃帝王に載っている読み切り短編、高遠るい/作の『SCAPE−GOD』。
…血みどろイモータル百合しぃ漫画? ←永劫闘争と赤貧モータル眼鏡っこオプション。
借金かかえて走り続ける血反吐マラソンが共通テーマです、たぶん。
一人称が“余”の神格存在・ひつじさんの、尊大な言動間のギャップがツボに入りまくり。
風呂場でバンザイしつつ「(余の服を)脱がせろ」とか、だらけた線で可笑しい。
寿命あるもの=眼鏡の娘がさし出すことになる、不愉快なステップを踏むけど“ささやかな未来”の覚悟が、ちょっと 凄味あってよかったです。
えーと、あれだ。 ミナス・ティリスの烽火を伝達する、北の山脈越えの一族みたいな。(判りにくい例え)


       パワーパフ ガールズ ムービー 特別版 [DVD]
DVD借りてきて、劇場版パワパフこと『パワーパフガールズ・ムービー』(2002年、クレッグ・マクラッケン監督)を観る。
うわー、カートゥーン力(ぢから)最強にして、変異体キュートぉぉ! ←しかも物哀しポップ。
単純な線で、めちゃくちゃ凝ったレイアウトやカメラワークをこなしてるのが素敵贅沢っす。
これ絶対、魂とかその他もろもろ削って作ってるよなぁ。 OPタイトルのお猿だけでも満腹。
劇場版はガールズとモジョの誕生秘話とゆーことで、規格外のユニークが排斥されるはなし。
ワイドショーの俗悪ぶりは(日米ともに)変わらないけど、これをからめた夜の街角のシーンが、鳥肌もののカットで哭ける。
モジョは当然鏡あわせの主役=悪玉なので、扱いがでかいのはもちろんなんですが、
ユートニウム博士も異端者なりにいい人に思えてきた(笑)。
ガールズのよき父親たらんとして突っ走ったり紆余曲折の挙句、みごと乗り越えられてしまうあたり本望か。


巻末のキャラ・インタビュー集。 ブロッサムの“指がない”ネタは定番なの?