○○と少年と宇宙船

雨の日の図書館で。
ザ・スニーカー 2007年4月号収録の、鷹見一幸「銀星みつあみ航海記 LOG 02:僕が仲間になった理由」を読む。
本誌での分量10ページほどの、番外編っぽい視点からの導入。


や、気に入りましたよ。
絵面だけ見れば、少年+αの冒険の扉=追跡どたばたアクションなのに、舞台裏のロジックや人間組織間の機微を、たんねんに拾っているのが好感触。 有能な人間も無能な人間も、どちらも等しく社会生活を営んでいるのがこの世界。
「ほうれんそう」すなわち報告・連絡・相談が、出来たり出来てなかったりする不完全さが、理詰めの先読みと隣り合わせなのが面白い。


下請け契約エージェントの人とか副官とか、こういう立ち位置に実践的キャラを配置してくるのがおいしいなー。 探偵稼業のお約束を、逆手にとったような展開でもある。
知性化の広がりと落とし処も、短編のせいか出し惜しみなく儲けもの。


これも、『Clear Aether』の紹介(2006/11/07)で知ってから、追いかけている口ですね。