お昼どき観測報告
遅めのランチタイムに連絡をいれてきたのは、評価試験官でも気のいい配送クルーでもなく、観測ドローンの【穴犬4】だった。
>感有り:振動。 装輪車輌、およそ1。
パッシブ(受動警戒)の第1報だけでも、だいたいのルート予想はつく。 この分でいくと標的は、西の稜線むこうから姿を現すことになる。
ツナサンドウィッチの2個目をほおばりつつ、犬4の続報を待つ。
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機動性皆無の待ち伏せウェポン=ひとり運用対戦車砲(含む観測システム?)というのは、やっぱり奇天烈兵器の部類に入るわけで。
その評価試験というシチュで。 おそらく不採用。
対戦車砲兵型MMSフォートブラッグの――バックパック尾部から伸びるアンカーで砲架固定したあと、安定脚でしか砲身を左右に振れないあたり、自歩砲とでもいうか不自由きわまりなくて変態的に好ましい。
それこそ隠蔽しての集団運用(PAKフロント)が前提かしらん。