年末年始。

トウキョウにお泊りに行って、とことん遊び倒し&読み倒してきたのこと。
2日には帰ってきてたんですが、うっかりプリクラの封を切ったら止まらなくなってしまって。


SEGA直営のゲームセンター「アキハバラGiGO」の、アイマス イラストノート(13冊目)が、熱意があってすごい面白いことになってた。
小川一水の『第六大陸』も、電車移動時に読み終わり。 今どきめずらしく前向きなリアル宇宙開発もので、いろいろあるけど気に入りましてよ。


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ギリシャ式・神々の殺戮プロレス史劇『ゴッド・オブ・ウォーGOD OF WAR)』

末期PS2の、まちがいなく傑作のひとつ。 製作陣の、歯止めのきいてない作り込み(レイ・ハリーハウゼンや筋骨隆々史劇ものLove)っぷりに惚れた。
禿頭に刺青肌で玄田哲章ボイスッ! 女子供を助ける気なんぞない悪党っ面ですぜ。 神々の走狗となり果てた、血塗れの10年間に終止符を打て!
コントローラーを握った人間が、ことごとくゲージが溜まって要所要所で煮えたセリフを吐いてしまうという「良いゲー」でっす。 パーティープレイ(剣奴を囲んでの口出し・立案プレイ)にも最適。


      ゴッド・オブ・ウォー カプコレ   アストロシティ:コンフェッション (JIVE AMERICAN COMICSシリーズ)   プリンセスクラウン サタコレ版

カート・ビュシーク他『アストロシティコンフェッション』(ジャイブ

アストロシティ』の2冊目にして、骨太のドラマが展開されるアメコミ世界。
お話の力と多層視点でぐいぐい読ませるタイプで、古典的な「田舎から出てきた少年」や「父と息子」が基調になっているのに、無茶苦茶ストーリーテリングがうまい。
高価な本だけど、帰ったその日に買ってしまったよ。 …魂が震えたから!


本流の、黒衣のコンフェッサー(聴罪司祭/告白者)の生き様や、ハングドマン(移民街・シャドウヒルの護人)の人知れない霊的活動は、少年視点etc.から見上げ・観察してピースを組み立てるしかないんですが…。
一コマ限りのちょい脇役。 人間機関車アイアンホース(since 19世紀)の蒸気圧重厚さとか、爆弾小僧スラッガー(スポーツ超級英雄・オールアメリカンの助手)のアホ面も好きなんじゃよー。

■「王冠の姫」こと『プリンセスクラウン

電気の街アキハバラにて、中古のセガサターン版を発見〜購入。 
むかーし、水玉螢之丞がコラムに描いてた頃から気になってたんですよぅ。
祖母が孫娘に読みきかせる…というスタイルの絵物語。 本のかわりに黒猫つかんで“環境設定”するのが夢枕獏ふう。 ←ちょっと嘘。


2Dドット絵の極致(例:ワルキューレや初代ナコルル等)という点がクローズアップされがちですが、寓話化されたお話の、正面向いた嘘をつけない(←縛り)女王やまわりの人々の台詞まわしが、上手くて世の矛盾もはらんでそうで ほろりとする。
人形劇だからこそ、なのかなぁ。
ゴッド・オブ・ウォーの殺伐(Death)癒し系とはまた対極の、上品な口調が世界観とワンセットになってます。


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はこまる(X箱360)さんでは、わくわくゾンビゲー『デッドライジング』を。
すりーさんPS3)では、1950年代の記録フィルム風デモが格好よすぎる『レジスタンス 〜人類没落の日〜』――陰鬱な50年代占領下イギリスで、米軍兵士がカービン銃もって変異キメラ種相手に『宇宙の戦士』市街・地下壕戦やらされる話――がよかったでつ。
第二次世界大戦が起こらず、かわりに1930年代ロシアに封じ込められたウィルス操作起源のキメラ種が、1949年に欧州全土を侵攻制圧。 島国イギリスものちに海峡地下トンネルにより陥落、とゆーブラックな英国臭がぷんぷんです。
…なんかさー、プレイヤー兵士の白黒写真が、『1984年』っぽく英雄理想化されて修正入ってるだろ、て感じ。


一兵士が廃墟から見上げる、ウォーマシンよろしく金属触手ぶら下げて上空を漂う人間採集機の不気味さときたら。